Love has never gone baby

ここに君がいなくなれば僕は 生きられないから

森田剛主演映画ヒメアノ~ルを見てきた話(後半ネタバレ感想)

こんにちは。はじめまして。ぴえにです。

映画・ヒメアノ~ル見てきましたよ・・・

家に帰ってきてすぐこうやって文字に起こしているわけですが、正直頭ごっちゃごちゃです。

何書いてるのか自分でも分かっていません。ただ頭に浮かんだことをパチパチしているだけです。

考察なんて出来ないし、トリ頭すぎて今日見てきたことなのに内容すっ飛んでるところあるしでぐったぐたですが後半から一応ネタバレ含む感想書いていきたいと思います。

 


待ちに待った公開日はあいにくバイトが入ってしまって劇場には行けませんでした。

バイト中にも関わらず、お皿を洗いながら「これ終わったらヒメアノ」「これ終わったらヒメアノ」と念仏を唱えて一日を乗り切りました。

そして家に帰ってきたら狂ったように予告をみて予習。

 

わたしは正直グロもホラーも全くダメなタイプの人間なのですが、

ヒメアノの予告は怖いと分かっていながらも、何回も見てしまう。

なんででしょうね。

謎の中毒性がありますよね。

怖い、ダメだって分かっているのにまた再生してしまう。シャブかよ。

 

TwitterのTLに流れてくるフォロワーさんの感想ツイートを見て、

「これ最後まで見れんのか・・・」と不安になる午前1時。

眠れません。寝れるわけない。

あんな予告見て、感想ツイート見ちゃったら寝れるわけないでしょう??????

寝れないなぁ~と何度も寝返りを打って、

やっと寝付けたと思ったら濱田岳に殺される夢を見てしまい、結局飛び起きました。(影響受けすぎ)

そんなこんなであまりよく寝れないまま、当日の朝を迎えたのです。

 

 

正直に言いましょう。

映画館入った時点ですでに既に動機止まらない。

なんか体が熱い。

胃が痛い。なんかきゅるきゅる言ってる。

お昼に食べたナポリタンがそのまま口から出てきそう。

なにを隠そうワタクシ、GANTZのネギ星人で泣きました。

悪の教典で途中退場しました。いわゆる前科持ちです。

 

グロなんてホラーなんて好んで見るタイプじゃありません。

なんでこんな恐ろしいものをお金払って見なくちゃいけないんだ!

絶対森田さんが主演じゃなかったら絶対見に来ないからな!

 

なんて映画も始まってないのに既に半泣き状態で悪態をついていると

スクリーンの中では映画男さんが踊り始めました。

まあいわゆる予告ってやつね。

これから公開される映画の宣伝ね。ハイハイ。

いやあの、別にいいのよ?宣伝したってさ?大事だもんね。宣伝。

でもさ。

 

 

 

なんで予告でホラー流すわけ??????

 

 

 

なんなの????????
こっちの緊張はMAXに達してるよ????????

なんで貞子とか流すわけ????????

貞子vs伽椰子?????????????

なんでだよ!!!!!!!!

なんで戦わなきゃいけないんだよ!!!!!!!!仲良くしろよ!!!!!!!

そんなこんなでまさかのホラー映画の予告に逆切れしかけ、軽くパニックになりつつもヒメアノ~ル本編が始まったのです。

 


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以下ネタバレ含む感想です


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とにかくみんな!!!


鍵はしっかり閉めろよ!!!


夜道歩くときは後ろ確認しろよ!!!

 

そう思わせてくれる映画でした。
もう一人暮らしなんて出来ない。怖い。
映画終わってからの帰り道も死ぬほど後ろ振り返りながら帰りました。

 


ヒメアノ~ルを見終わって感想、とにかくキツイ。
精神的に滅入る。その言葉の意味を身をもって経験しました。

 

日常と狂気が交錯する緊迫の99分。全くその通りです。

冒頭の森田がほとんど登場しない岡田くんとユカちゃんの恋模様やら

岡田くんと安藤さんのコミカルなシーンは劇場内でも笑い声が聞こえてきました。

 

ただただ平凡な、どこにでもあるような日常です。

 

濱田岳さんのさえない童貞役と佐津川愛美さんの小悪魔なユカちゃん役がこれまたハマってるんですよね。

2人とも俳優さんだし女優さんだけどいい意味で「普通にいそう」なんですよ。

こうやって映画を見てる自分の隣で2人が仲良くポップコーン食べてる絵面が簡単に想像出来ちゃう。

この2人の「普通にいそう」感がわたしたちに日常を感じさせるのです。

そしてムロツヨシさん演じる安藤さんがこれまた絶妙に「普通にいそう」なんですよね!

ああいう近づくのにちょっとためらうような人っているじゃないですか・・・

ちょっと気持ち悪くて変わってる人・・・

振り切って変人だとただ映画の中の1キャラクターとして見れるんでしょうけど

絶妙なさじ加減の変人さの安藤さんは普通に帰りの電車の中で見かけそうなんですよね。

この3人の「普通にいそう」なラブコメパートにほっこりしてられるのも最初だけでした。

 

開始からしばらく経ってから「HIMEANORE」のクレジット。

ここの音楽がもう最高にゾクゾクするんですよね!

あ・・・始まるんだ・・・と日常に終わりを告げられた感がビンビンするんですよ。

このしばらくたってからタイトル出す感じとかめちゃくちゃかっこいいんだよね。

嫌な温度の汗かきまくりだけど。

 

 

岡田くんとユカちゃんのベッドシーンと森田の殺害シーンの対比。

まさに日常と狂気が交錯するシーンは鳥肌が止まりませんでした。顔まで鳥肌たった。

ここのわぐっちゃんと婚約者さんの殺害シーンがめちゃくちゃリアルなんですよ・・・

思い出しただけでも気持ち悪くなってくるレベルでリアル。

映画だけど、演技だけど、脚本だってあるけど、リアルなんです。

とっさに脇にあったペンを首に刺したり。

森田の首を絞めようと用意したロープがただのビニールのヒモだったり。

わぐっちゃんが首にペンを指されて痙攣してるところとか

婚約者さんが殴られて失禁しちゃうところとか

映画だけど映画に見えないというか。

 

ある意味殺し方が汚いんですよ。

 

映画とかドラマとかの殺人シーンってわりと

サクッと刺してバタッと倒れて死んでるみたいなシーン多いじゃないですか?

このシーンに限らずこの映画の殺害シーンは

人を殺すときって本当にこうなるんだろうな感がすごいんです。

だからなおさら気持ち悪いし恐ろしい、「日常」を感じるんでしょうね。

 

 

 

岡田くん・ユカちゃん・安藤さんの日常シーンで森田が初めて登場した時は


「ひゃー!!!剛つん!!!おひげない!!!タバコ吸っている!!!金髪!!!ひゃー!!!」
って思ったんですけど、そんなのコンマ1秒だけの幸せでした。

 

 

森田がなんだか気持ち悪い。

 

 

なんか自分の本能的なレーダーがこの人危険だって知らせてくるんですよね。

まだらに染まった汚い金髪とか栄養失調気味にこけた頬とか(森田さん元々細いけど)

なんとなくこの人危ないですオーラがにじみ出てるんですよね。

もうスクリーンに森田の姿がうつるだけでぞわぞわと背中を走る嫌な汗。眉間にしわ寄りっぱなしです。

 

そしてなにより私が一番気持ち悪いなぁと思ったのが、カメラアングルです。

岡田くんと安藤さんがカフェから出てくるシーン。

ラストシーンでユカちゃんがタクシーから降りて岡田くんの家に帰るシーン。

少し離れた所からのアングルで撮影されたシーンなのですが、

それがなんだか自分が森田になった気になるというか・・・森田の視点から見ているように感じてすごく気持ち悪かったです。

「気持ち悪い」って言葉が正解なのかは分からないけど、めちゃくちゃゾワゾワしました。

 

 


次々と人を殺していく森田ですが、中でもカレーを食べていたお家での殺人が一番精神的にキました。

他の殺人には一応理由があったじゃないですか?

いじめられていたから、殺されそうになったから、警察にばれそうになったから・・・

それなのにカレーを食べていた家のサラリーマンには殺させる理由がないのです。

まさに、「めんどくさいから殺していい?」

家を燃やしてしまった森田には寝床もお金も食べ物もない。

それらの欲求を満たすため行った殺人なのでしょうが、サラリーマンには何の罪も非もありません。

ある日突然、理由もなく殺される恐怖に思わず涙がこぼれました。

その後の警察官殺害シーンなんて震えが止まらない。一瞬地震でも来たのかと思いました。本当に。揺れてるの私だけでしたけど。

過呼吸気味になってしまって、もうこのシーンは直視することができませんでした。

森田の目が人間の目じゃないんだもの。もう動物の目をしてるんだもの。獣の目よ。

 

 


個人的に泣けたのが、森田が警官から奪った玉切れの拳銃を川に捨てるシーン。

そんな証拠品みたいな大事なもの捨てていいの!?と思いましたが、森田にとって拳銃は殺すための道具でしかないのです。

証拠とかそんなことどうでもいい。殺すために使った。弾が切れたから捨てた。それだけ。それだけっていうのがなんだか切ないというか虚無感というか・・・

川に拳銃をなげるシーンの森田剛の目がどうしようもなく寂しくて切なくて恐ろしくて真っ黒で涙が止まりませんでした。

 

この映画での森田剛の目の演技は本当に背筋がゾクゾクするほどのものです。

目で演技する人というか、目で語るというか・・・。

黒目勝ちな瞳が恐ろしくも寂しくも切なくも見えるんですよね。

本人が意図してやってるものなのかは分からないけど

瞬きを切り取ってもなんとなく焼き付いてしまう瞬きというか・・・

本当に脳裏に焼き付いてしまう目。

(自担だから贔屓目に見てるかもしれない)

 

 


ラストシーンに関しては何も言わなくても映画を見た人には伝わるでしょう。

自分で殺したサラリーマンのことははねても、昔飼っていた犬と同じ種類の犬ははねられなかった森田。

借りていたゲームを探す森田。

片方なくなった足。

「また遊びに来てよ」と無邪気で舌ったらずな声。

とにかく涙が止まりませんでした。

 

個人的な解釈ですが、森田は統合失調症だったんじゃないかなと思います。

いじめられていた辛い重い過去があるのに、岡田くんがその場にいたことを覚えていない。

そんなことあります???友達に裏切られて公開自慰行為までして???覚えていない???

覚えていないのではなくて、その記憶はもう出てこないように無理やり押し込めてしまったとかなのかなあとか。

幻聴が聞こえたり、自分にとって都合の悪いことは無理やりなかったことにしようとしたり。

岡田くんと待ち合わせしているシーンで森田は煙草を吸っていたのを交通整備だかのおじさんに注意されています。

ここの森田の「でももう吸ってないんで」の一点張りは普通じゃないというか

普通の精神状態の人の受け答えじゃないように思いました。

その後の居酒屋のシーンでも安藤さんを「前から変だと思っていた」と、

初めて岡田くんとカフェで会った時に話していた内容とは辻褄が合わないことを話します。

そのことを岡田くんに突っ込まれても「そんなこと言った?」となかったことにしようとしますが、違和感アリアリです。

心理学的に自己防衛機制の一つに歪曲というものがあります。

現実に起きていることを自分にとって都合のいいように歪めて解釈してしまいます。

幻聴や幻覚にも関連して起こる防衛機制なのですが、統合失調症の人に良く見られるものです。

車の事故で記憶が退化したのも一種のショック療法なのかなあとか思ったり。

車が衝突してからの森田はそれまでとは声色も違いますよね。

完全に15歳の頃の森田の声です。

心なしかカフェで岡田くんと再会した時の森田の声は15歳の頃の声っぽかったなあ、なんて思ったり。

まあ、深読みしてるだけかもしれませんね。

 

 


ちょっともう文章崩壊していますが、個人的に気になったところが他にもあるので箇条書きでまとめておきますね。

 

 

 

・安藤さんの「俺たち親友」

森田に打たれて病院に運ばれ、目を覚ました安藤さんの言葉です。

なんだかちょっとこのセリフが引っかかりました。

そもそも安藤さんと岡田くんの間にそこまでの友情って存在したんでしょうかね。

そこが謎。親友って呼べるほどのものだったんでしょうか。 

でもまあこのシーンの後の岡田くんの涙の理由は「森田と自分」は「親友」だったのに自分は森田を裏切ってしまったという後悔の涙なのかもしれませんけど。

 

 

・そもそも森田に話かける岡田くん

自分が騙してしまったせいで公開自慰するはめになった元親友と久しぶりに再会して、声かけようって思います???普通???

思いませんよ・・・わたしだったら無理・・・逃げる・・・

なんであそこで岡田くんはやすやすと森田に話しかけたのかが気になりますね。

安藤さんの頼みとは言えどそんなことしませんよね・・・なんで・・・なんで話しかけたのよ・・・

忘れてたのかな?いや、忘れないよね?

「森田くんのあの目が忘れられないんだ」って言ってたよね?

 

 

 

・ユカちゃんってそもそも誰やねん問題

この映画の事の発端は、そう。小悪魔マドンナ、ユカちゃんです。

いるよねえ・・・こういう小悪魔系女子・・・いるいる・・・

そもそも森田の殺人が始まったのは、「高校の時にいた岡田ってやつを今から殺して山に埋めようと思うんだけど」です。

わぐっちゃんにね。電話するじゃない?

で、わぐっちゃんが河島のことで警察に自首しようとしたところ、婚約者さんが止めるじゃないですか。

そしてそのまま彼女が森田を殺そうって提案するわけですよ。(この婚約者さんの思考回路もどうなってんのよって思った)

二人が森田を殺そうと企んで森田の家に行き、逆襲にあう。

ここから森田の連続殺人が始まるわけです。

 

ちょっと待って。

そもそもなんで森田は岡田くんを殺そうと思ったの?

 

岡田くんとユカちゃんの関係を知ってしまったからですよね?

そこで森田は岡田くんに殺意が芽生えたんですよね?

 

なんで?

 

森田はユカちゃんのことが好きだったの?

なんでユカちゃんじゃなくて岡田くんを殺そうと思ったの?

ユカちゃんって何者なの?

ユカちゃんは森田の高校時代と全くの無関係だったの?

どうして森田はそこまでユカちゃんに執着するの?

 

森田は岡田くんと再会する前からユカちゃんをストーカーしているのです。

二人の出会いは映画では描かれていません。

そのユカちゃんの前に偶然岡田くんが現れる。偶然。本当に偶然。

ここで岡田くんが現れなかったら別に森田も岡田くんを殺そうとも思わなかっただろうし、連続殺人なんて起きなかったんじゃないのとか考えてしまいます。

 

まあ、そういう偶然が重なって、ある日突然殺人に巻き込まれていくていうのもこの映画の表現したかったことなんでしょうね。

日常と狂気

わたしは明日も明後日もこのままずっと普通に何気なく生きていくんだと信じて疑ってないけど、

いつ何時殺人事件に巻き込まれて殺されるかなんて分からない。

誰もが明日が来ることを当然のように思ってるけど、そうじゃない。

明日も自分が生きているなんて保証はどこにもない。

そういうことをこの映画は表現したかったんじゃないかなって思います。個人的にね。

 

 


・ヒメアノ~ルは誰なのか

「ヒメアノール」トカゲの一科。
強者の餌となる弱者を意味する。

 

公式ホームページに掲載されている、ヒメアノールの説明です。

わたしは予告を見た限り、森田(強者)の餌が岡田くん(弱者)なのかと思っていました。

でも、映画を見終えた今、改めて考えてみると、森田自身もヒメアノ~ルなのかもしれません。

強者(河島)の餌となる弱者(森田)。

統合失調症の話もここに絡んでくるのです。

森田が統合失調症だったとしても、殺人という行為は許されるわけではありません。

でも、森田も被害者の1人だったのではないでしょうか。

映画の話とはそれてしまいますが、実際に犯罪者の多くが

虐待を受けていたり、性的虐待の被害者であったりすることがあります。

犯罪者が許されるべきではないのは分かっていますが、

犯罪者もまた被害者であるのです。

きっと森田も強者であり、強者の餌でもあったんだと思います。

 

原作者の古谷実さんはどういう意味でヒメアノ~ルという名前を付けたのか気になりますね。

 

 

 

 

もうちょっと何を書いているのか訳が分からなくなってきましたが、

とりあえず本当に私の中の何か大事なところをぐちゃぐちゃにかき乱されてしまった映画です。

すごく考えさせられるというか・・・深みにはまってしまうというか・・・

見た人にしか伝わらないと思うので、もうなんかみんな見て。

怖いけど、グロいけど、でも考えさせらる素晴らしい映画です。

 

長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


剛つんの生お尻に「けつ!!!!!!!!!!」ってなったのは内緒だよ。
剛つんの黒髪学ランに「??!??!?!?!」ってなったことも内緒だよ。