Love has never gone baby

ここに君がいなくなれば僕は 生きられないから

森田剛主演舞台ビニールの城を見てきた話(後半ネタバレ感想)

何度目かましてこんにちは。ぴえにです。

前回の記事(8年間追いかけてきた嵐からV6に担替えした話 - Love has never gone baby)にはたくさんのアクセスありがとうございました。

5000アクセスだなんてとんでもない数字を記録していて、正直どん引いています。

こんなにたくさんの方の目に晒されるならもっとまともな文章書いとけばよかったぜ!!!!!まあそんな文才はないのだけれど!!!!!!

なにはともあれ、ありがとうございます。

そしてこれからもよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

さて。

 

2ヵ月ぶりのはてなブログ更新となりますが、今回は舞台ビニールの城について語らせていただきたいと思います。

ありがたいことに、ご縁がありまして福岡のお友達からチケットを譲っていただきました。

本当に彼女には感謝してもしきれないですし、初めて生の森田剛の演技を拝ませてくれたこの御恩は一生かけても返しきれません。

ありがとう。福岡のOちゃんありがとう。

そんな経緯でわたしの初のV6現場参戦が決まったのです。

(実はBeautifulWorldのシブヤノオト観覧が本当のV6初現場だったけど参加が当日に決まった飛び入り参加だったので私の中では幻と化してる)

 

後半からネタバレ感想・考察に突入しますのでまだネタバレを知りたくない方はそこでUターンよろしくお願いします。

前半はただわたしの心境を語るだけなのでまだ舞台をご覧になっていない方も安心してお進みください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年8月9日14:05

Bunkamura シアターコクーン

正直わたしは己の死を覚悟しました。

 

 

 

 

 

 

いや。正確に言えば朝から緊張して気持ち悪かったけれども。

渋谷駅に着いた時点で森田剛と半径3㎞圏内に!?」と騒いでいたけれども。

座席に座った時点で舞台との距離の近さに驚いて手汗かきまくりだったけれども。

さっきトイレ行ったばかりなのに猛烈にまたトイレ行きたい。

緊張して吐きそう。わたしが。舞台に上がるわけでもないのに。わたしが吐きそう。

叫びたい。大声で。「無理!!!シヌ!!!」と。叫びたい。

 

 

どうしよう。

 

どうしよう。

 

どうしよう!!

 

 

と。

パニックに陥って軽く過呼吸になりかけた瞬間に開演の合図が聞こえました。

もうこの時すでに手汗がMAX&脈の速さが尋常じゃない。

大丈夫?これ大丈夫?わたしこのまま不整脈でも起こすんじゃないの?

誰か助けて?ちょっと?隣のマダム?わたしの鼓動聞いてくれない?

てめぇの鼓動なんて知らねえよ!!!って突っ込んでくれない?マダム?

なんて必死に他のことを考えようと思考をぐるぐる巡らせていると、わたしの目の前に人影が現れました。

まだスポットライトの当たっていない、小さな人影が。

 

 

 

 

うそでしょ。

 

 

 

 

息ってどうやって吸うんだっけ・・・?

 

どうやって音を立てずに空気を吸うんだっけ・・・?

 

どうやって鼻から息はくんだっけ・・・?

 

 

 

正直、ここから先の記憶は定かではありません。

気が動転して内容なんて入ってきません。

だって。目の前。メノマエニモリタゴウ。

 

 

 

 

 

 

目の前に!!!!!!

 

森田剛!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

ピアスの穴が見える。

ほくろが数えられる。

薬指の絆創膏が見える。

お肌がとぅるとぅる。毛穴がない。

三宅健もびっくりの驚きのお肌。

圧倒的水分量の多いきゅるきゅるした瞳。

もうカラコンでもしてんじゃないの?

裸眼なの?目薬さしてるわけじゃないよね?

その前にこの人37歳だよね?アラフォーだよね?

もりたごうさんじゅうななさい?

 

 

 

 

~完~

 

 

 

 

ありがとうございました。

素晴らしい人生でした。生きててよかった。

V6に出会えてよかった。森田剛に出会えてよかった。

ビニールの城に出会えてよかった。

 

 

言葉でうまく説明することが出来ないけど、圧倒的世界観が素晴らしい作品でした。

ヒメアノばりの重たい作品なのかと相当身構えて行きましたが、ただの杞憂に終わりました。

想像していたよりもずっと理解しやすく、見ていて楽しいと思える舞台です。

森田剛はこういう舞台もやるのか!と新しい彼の一面を見た気がします。

 

 

それでも内容は、分かったようで、分かりませんでした。

一度見たくらいでは理解できない大きなテーマを持った作品だと思います。

ずっと見終わった後も考えこんでしまうような。

わたしたちは観客であって、傍観者であるはずなのにあちら側の世界に迷い込んでしまうような。

そんな作品です。

わたしも舞台を見終わった後、駅のホームで立ち尽くしてしまいました。

理解しようと思っても理解しきれなくて。

何か魚の小骨がのどに引っかかっている感覚です。

 

 

もう1回・・・いや、あと2回くらい見に行きたい。チケットないけど。

でも、最初で最後のビニールの城だったからここまで惹き込まれたんじゃないかと思います。

 

 

 

 

 

 

_____________________

 

以下、ネタバレ含む感想&考察です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレ感想と言っても正直、至近距離の森田剛に気が動転して記憶がぶっとんでるのであんまり詳しいことは書けません。(覚えてない)

もしかしたら記憶をねつ造してたりするかもしれないので、訂正がありましたら教えてください。

とりあずもうすでに時系列がぐっちゃぐちゃ(トリ頭)なので、わたしが印象に残ったシーンを挙げていきたいと思います。

 

 

 

・登場シーン

 

近い。

ってのは置いておいて。

いやでもまさか最前列の通路を通って登場するなんて思ってもいなかったので

本気で心臓が口から飛び出すかと思いました。

とりあえずめちゃくちゃ息吸っといた。

森田剛が吐いたであろう二酸化炭素を肺に詰め込むために、普段よりも多めに息吸っといた。(舞台に集中しろ)

 

そして夕顔を探すために「ゆうちゃーん」「ゆうちゃーん」と声をかける朝顔

ここの森田剛の声の甘さがキャラメルとかいうレベルの話じゃない。

もはやグラニュー糖。オリゴ糖。角砂糖。

胸焼けしてきそうな甘さ。もうこのセリフ聞くためだけにお金払ってもいいレベル。

 

でもそれほどこの腹話術師は人形を愛していて、依存していたのかが想像できる声で、狂気も感じました。

異常なほどの夕顔に対する執着心は、「それほど夕顔のことを大切にしてきたんだ」と感動する部分もあれば、

「人形相手にそこまで・・・」と恐ろしさを感じる部分もあります。

そういう矛盾がこの作品のテーマのような気もしますが。

 

 

 

・腹話術

 

ほとんどの役者さんが腹話術のお芝居をしているのですが、

みなさんうますぎてド肝を抜かれました。役者さんってすごいね。(小並感)

その中でもやっぱり森田剛の腹話術は本当に衝撃でした。

3体の人形を使っての腹話術は人形によってそれぞれ声色を変えていて、

森田剛の役者魂を見せられた気がします。

鳥肌が立ちつつ、頭の片隅で「やっぱりこの人は舞台の上で生きてきた人なんだ」と思いました。

しかもその腹話術が上手いから、いい意味でものすごく気持ち悪いのです。

朝顔がしゃべっているのか、人形がしゃべっているのか区別がつかない。

どんどん区別がつかなくなっていくお芝居にぞくりと狂気を感じました。

 

 

 

朝顔と夕一のやりとり

 

この2人のやりとりテンポのよさったらない。漫才を見ているみたい。

夜のほおずき祭(?)の場面で2人が階段を同じタイミングで降りながらセリフ言い合うシーンがすごく好きです。

夕一が霧吹きを持って登場してきたシーンや、カツラを半分だけはがすシーンなんかは声をあげて笑ってしまいました。

 

朝顔は生身の人間が嫌いなはずなのに、夕一とのシーンではいきいきしていて。

この人は本当はやっぱり誰かに心を開きたいんじゃないのかなぁ、なんて思ったり。

 

 

・モモさんかわいい

 

宮沢りえさんの色っぽさとチャーミングさったらない。

モモさんのコミカルな表情とか、ヌードモデルとしての色っぽい表情とか

女優さんってすごいなって思いました。(小並感)

 

リカさんと一緒に自転車に乗ってやってきて、昼顔に言伝をするシーンで

りえさんがお面をつけて喋る場面があったのですが、

一度お面を上下逆につけちゃって、慌てて元に戻しててへぺろって笑うのすごいかわいかった。めちゃくちゃモモさんだった。

 

 

 

・リカさんに惚れた

 

江口のりこさん演じるリカさんことピンクの彼女が個人的にすごく好きです。

モモさんの代わりに水槽に潜って昼顔を取り出そうとするシーンで、

ビニールの城を見て水の中で笑うリカさんの表情がすごく綺麗でした。

本当にビニールの城がそこに存在しているようでした。

江口のりこさん。名前覚えた。気になる女優さんです。

 

 

 

・ラストシーン

 

あの大がかりな演出は本当に感動しました。

もうストーリーもよく理解できてないのにあの幻想的な演出だけで泣くっていうね。もう最近涙腺崩壊BBAかよ。

ビニールの城のてっぺんにあったビニ本はおそらくモモさんの写った朝顔の部屋にあったものなんだろうけど、

わたしの席的によく見えなかったのがちょっと残念です。

朝顔の部屋にあったビニ本はどんなものだったのか気になる。

パンフレットの中にあるのかなあ・・・

でもこのビニ本使用のパンフは開けられないなあ・・・

もう1冊買えばよかったなあ・・・

 

この最後のシーンでビニールの城を見上げる朝顔が目の前に来たのですが、

その表情がめちゃくちゃ切なくてさらに泣きました。話分かってないのに。

ぼんやりとビニールの城を見つめる朝顔の真っ黒な瞳が少し人形のように感じて切なかったです。

バーの片隅でうつむいてるシーンとかも森田さんが目の前にいて気づいたんですけど、

この人本当に猫ちゃんみたいなまばたきするのね。

ぱちくりって効果音がどんぴしゃ当てはまるようなゆっくりとしたまばたきしてて可愛かったです。

もちろんガン見しました。目からビームレベルでガン見しました。(舞台を見ろ)

 

 

この最後のシーンで、朝顔はモモに手をさしのべます。

あれだけ生身の人間を嫌って、人形と一緒に自分の世界に閉じこもっていた朝顔

ビニールの中にいるわけでもない、生身のモモに手をさしのべるのです。

もうこのシーンが切なくて苦しくて仕方なかったです。

夕顔を倉庫に預けたのも、きっと朝顔は自分の世界から飛び出して生身の人間と関わろうとしたからではないでしょうか。

 

しかし、モモはあれだけ愛していた朝顔の手を取ることはしませんでした。

 

なぜ彼女は手を取らなかったのか。

彼女もまた、ビニールの向こう側ではある意味1体の人形だからでしょうか。

彼女も、生身の人間を嫌っているのでしょうか。

ビニールの中の写真として、永遠を手にしたいからでしょうか。

 

いまいちここが理解出来なくてもやもやしてます。心地のいいもやもやだけど。

なんでモモは朝顔の手を取らなかったんだろう…と考えれば考えるほどビニールの世界に引き込まれてしまいます。

 

 

 

・カーテンコール

 

朝顔」としてじゃなくて「森田剛」として出てきた森田剛森田剛すぎて森田剛(ゲッシュタルト崩壊)

 

 

もうやだ!!!!

かわいい!!!!!

かわいいの過剰摂取!!!!!

 

 

お辞儀の順番間違えちゃう剛ちゃんかわいいよ!!!!!

普通だと正面→上手→下手の順でお辞儀のはずなのに

いきなり上手側にお辞儀しようとしちゃって

隣ののりえさんにコソコソ教えてもらう剛ちゃん最高にかわいいよ!!!!!

八重歯丸見え!!!

お顔くしゃっとしてにっこにこしてる剛ちゃんかわいいよ!!!!!

 

 

と、興奮してゴリラ並みの拍手を送っていましたが、同時に無意識のうちに目からしょっぱい汁が溢れ出て止まりませんでした。

 

 

 

カーテンコールで夕顔はバーのカウンターに座らされていたのです。

 

 

 

もう舞台の本編は終わっているのに、わたしの涙のピークはここでした。

生の人間を嫌って、人形としか接することができない腹話術師。

生身の人間を避けてはいるものの、ビニール越しの写真の中の女には心を開きかけていて。

それでいてビ二本の中の女本人に歩み寄られると逃げて、避けて、自分の世界に閉じこもって。

それなのに生の人間とのやり取りはイキイキしていて。

夕顔を預けたのも、きっと生身の人間と関わる1歩を踏み出すためだったのでしょう。

そしてついに自ら生の人間に歩み寄ったのに、朝顔はその手を拒絶されてしまいました。

きっと彼は絶望し、また自分の殻に閉じこもってしまう。

また自分だけの世界で人形と共に暮らすのだと思いました。

 

 

それなのに夕顔はカウンターに置き去りにされていたのです。

深い意味なんてないかもしれません。

それでも、この置き去りにされた夕顔を見ていると、これから朝顔は人形と閉じこもった世界を生きるだけでなく、生身の人間とも向き合っていくんだろうなと感じました。

切なくて、儚いけど、救いようのある優しい結末だったのではないかなと思います。

 

 

そして森田剛というアイドルが、普段はビニールの向こう側にいるはずの彼が、

この朝顔という役を演じることでさらに面白さが増しているような気がします。

舞台が終わった直後は放心状態であまりしっくりこなくて納得することが出来ませんでしたが、

こうしてはてなブログに文字起こしすることでわたしの中で少し消化出来ました。

蜷川さんの遺作というとてつもないプレッシャーのかかる肩書きに恥じない、素晴らしい舞台です。

残りの公演も、全員が怪我なく無事に終われますように。

 

 

 

最後に一言。

 

 

 

 

 

 

V6の下半期のお仕事ください!!!!!

 

 

 

 

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。